10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.48%高の3509.68ポイントだった。深セン成分指数は0.47%高の10631.13ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆4941億7000万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いた後に切り返し、心理的節目の3500ポイントに乗せた。後場半ばにかけてじりじりと上げ幅を広げ、終盤にやや戻したものの、2022年1月24日以来、およそ3年半ぶりの高値で終えた。米中協議の進展に対する期待が引き続き地合いを支えたほか、中国当局による政策支援も好感。中国政府は9日、雇用安定化に向けた新たな政策強化策を発表した。企業支援や雇用拡大、職業訓練の充実を図る目的で、雇用維持のための特別融資支援範囲の拡大、雇用拡大を促進するための社会保険補助金の支給などが盛り込まれた。
セクター別では、不動産開発・サービス、建設コンサルティング、石炭、セメント・建材などが高い。半面、宝飾品、造船、電子部品、ゲームなどが下げた。
A株市場では、太陽光発電関連の晶澳太陽能科技(
002459)がストップ高を付けたほか、同業のTCL中環新能源科技(
002129)、鉄鋼大手のアンガン・スチール(
000898)などが大幅高。中国当局による過当競争の抑制に向けた措置の強化が材料視されたもよう。銀行株の中国民生銀行(
600016)、中国工商銀行(
601398)、招商銀行(
600036)、不動産開発の万科企業(
000002)、招商局蛇口工業区控股(
001979)なども買いを集めた。半面、建材メーカーの北新集団建材(
000786)、石炭化学工業の寧夏宝豊能源集団(
600989)、電子設備メーカーの富士康工業互聯網(
601138)、ゲーム関連の完美世界(
002624)などが売られた。
上海B株指数は0.36%高の261.90ポイント、深センB株指数は0.4%高の1247.86ポイントだった。