9日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.06%安の23892.32ポイントだった。中国企業指数は1.28%安の8597.27ポイント。メインボードの売買代金は概算で2338億7000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付き、朝方に心理的節目の24000ポイントを割り込んだ。香港ドル安に伴う資金流出を懸念する売りに押された。トランプ米政権の関税政策が米国の物価上昇につながるとの見方から米長期金利が上昇しており、米国と香港の金利差拡大を見越した香港ドル売り・米ドル買いの動きにつながりやすい。セクター別では、素材と一般消費財、情報技術が上げた半面、医療・ヘルスケアが下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、転換社債の発行計画を前日大引け後に発表した香港不動産デベロッパーの恒基兆業地産(
00012)が8.64%下落したほか、同業の恒隆地産(
00101)、新鴻基地産(
00016)も大幅安だった。大型ネット株の美団(
03690)とアリババ集団(
09988)、JDドットコム(
09618)が売られ、相場の重荷となった。金鉱株の紫金鉱業集団(
02899)、オンラインゲームのネットイース(
09999)も安い。一方、医薬品株の中国生物製薬(
01177)と翰森製薬(
03692)、石薬集団(
01093)がそろって大幅に続伸した。民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)も高い。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.76%安の5231.99ポイントと3営業日ぶりに反落。半導体受託製造の華虹半導体(
01347)の下げがきつい。ほかにアリババ集団、ネットイース、美団が下落率上位だった。半面、新興電気自動車メーカーの蔚来集団(
09866)の上昇が目立った。