9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.13%安の3493.05ポイントだった。深セン成分指数は0.06%安の10581.80ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆5051億8700万元だった。
上海総合指数は小高く寄り付いた後、心理的節目の3500ポイントに乗せてもみ合う展開。米中協議の進展に対する期待が地合いを支えた。ラトニック米商務長官は8日、米CNBCのインタビューで、8月上旬に中国と貿易交渉を行うと明らかにし、「これまでより大きな貿易協議のプロセスを始めることができるだろう」と述べた。もっとも、指数が約3年半ぶりの高値圏で推移しているとあって、上値の重さが意識されると、終盤に利益確定売りが加速。結局、3500ポイントを守れず、マイナス圏でこの日の取引を終えた。
セクター別では、保険、貴金属、造船が全面安。レアメタル、風力発電設備なども安い。半面、金融・投資関連、建設コンサルティング、文化、メディア、銀行などが買われた。
A株市場では、産金大手の紫金鉱業集団(
601899)が大幅安。前日に高かった車載電池関連の寧波杉杉(
600884)、太陽光発電関連の晶澳太陽能科技(
002459)が反落した。保険株の中国人寿保険(
601628)、新華人寿保険(
601336)、中国太平洋保険(
601601)、鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)なども下げた。半面、製薬の江蘇恒瑞医薬(
600276)、食品・飲料関連の牧原食品(
002714)、北京燕京ビール(
000729)、インフラ建設の中国交通建設(
601800)、大手国有銀行の中国農業銀行(
601288)、中国銀行(
601988)、中国工商銀行(
601398)などが買いを集めた。
上海B株指数は0.06%安の260.97ポイント、深センB株指数は0.06%高の1242.94ポイントだった。