4日の香港市場は方向感に乏しい相場か。前日発表の米雇用統計が予想以上に良好だったことで米連邦準備理事会(FRB)が利下げに慎重な姿勢を維持するとの見方から売りが出る半面、ハンセン指数が心理的節目の24000ポイントを割り込むと安値を拾う買いが入りそうだ。4日は米国が独立記念日で市場が休場とあって、香港市場でも海外勢を中心に参加者は減ると予想する。
6月の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回り、労働市場の底堅さが意識された。3日のNY債券市場では米長期金利の指標となる米10年債利回りは前日の4.293%から4.347%に上昇。7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待は大きく後退し、米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチ・ツールでの政策金利据え置き確率は前日の76%から95%に上昇した。
3日のNY株式相場はダウ平均が反発。米景気懸念が後退し、ほぼ全面高となった。S&P500とナスダック総合は続伸し、ともに取引時間中と終値の史上最高値を更新した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、英金融大手のHSBC(
00005)、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)、データセンターの万国数拠(
09698)が香港終値を上回った半面、生活アプリ運営の美団(
03690)、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)が下回って引けた。