2025-07-04 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(3日):ダウ344米ドル高、強い雇用統計を受けS&P500とナスダックが最高値更新
3日のNY株式相場は上昇。独立記念日の前日で午後1時までの短縮取引だったが、注目された6月雇用統計が予想以上に良好だったことが好感され、ほぼ全面高となった。
前日に発表された6月ADP民間部門雇用者数が予想に反して減少したことで景気減速懸念が強まったが、非農業部門雇用者数が14万7000人増と市場予想の11万人増を上回ったほか、5月分も13万9000人増から14万4000人増に上昇修正された。失業率も前月の4.2%から4.1%に低下し、4.3%の悪化予想に反して改善した。雇用統計を受けて7月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待は後退したものの、景気への安心感が支えとなった。
ダウ平均は上昇してスタートすると、401米ドル高まで上昇幅を拡大し、344.11米ドル高(+0.77%)で終了。昨年12月に付けた終値の過去最高値まで0.41%に迫った。S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.83%高、1.02%高と2日続伸して終了。ともに取引時間中と終値の史上最高値を更新した。S&P500の11セクターはIT(+1.29%)を筆頭に、金融、資本財、一般消費財、公益など10セクターが上昇し、素材1セクターが変わらずとなった。
このほかの経済指標も総じて良好。新規失業保険申請件数は23万3000件と前週分改定値の23万7000件から減少し、予想の24万件を下回った。6月ISM非製造業PMIは50.8と前月分の49.9から改善し、予想の50.5を上回った。6月雇用統計など強い経済指標を受けて米10年債利回りは前日の4.293%から4.347%に上昇。7月利下げ期待は大きく後退し、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチ・ツールでの政策金利据え置き確率は前日の76%から95%に上昇した。9月FOMCでの0.25%以上の利下げ確率は前日の97%から67%に低下した。