27日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.17%安の24284.15ポイントだった。中国企業指数は0.47%安の8762.47ポイント。メインボードの売買代金は概算で2751億1000万HKドル。
ハンセン指数は反発して寄り付き、序盤はおおむね堅調に推移。前日の米ハイテク株高が地合いの改善につながったほか、貿易問題を巡る米国と中国の関係改善に期待する買いが先行した。ただ、中国本土の株式市場で銀行株と保険株が総じて売られたことで香港市場でも重複上場銘柄がつれ安となり、ハンセン指数は前引けにかけて下げに転じた。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する5月の米個人消費支出(PCE)物価指数が香港時間のこの日夜に発表されるとあって、内容を見極めたい投資家は積極的な売買を手控えたもよう。セクター別ではコングロマリット、公共事業、医療・ヘルスケア、金融が下げた半面、素材が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、銀行株の招商銀行(
03968)、中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)、中国建設銀行(
00939)、保険株の中国人寿保険(
02628)と中国平安保険(
02318)が売られた。不動産開発の華潤置地(
01109)、ビール大手のバドワイザーAPAC(
01876)も安い。カジノ運営の銀河娯楽(
00027)、中国検索サービス大手の百度(
09888)は反落した。半面、医薬品ネット通販の阿里健康(
00241)が大幅に反発。同業の京東健康(
06618)、金鉱大手の紫金鉱業集団(
02899)、製薬の中国生物製薬(
01177)も買われた。前日夜にSUVタイプの電気自動車(EV)「小米YU7」を正式発表した小米集団(
01810)の上昇が目立った。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.07%安の5341.43ポイントと小幅に続落。新エネルギー車メーカーの小鵬汽車(
09868)、蔚来集団(
09866)、理想汽車(
02015)、BYD(
01211)がそろって売られた。一方、阿里健康、小米集団、半導体製造装置のASMPT(
00522)が上昇率で上位だった。