26日の香港市場は売りが先行するか。イスラエルとイランの停戦合意で中東の地政学的リスクが後退したことや、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の米下院金融サービス委員会での証言を受けた米利下げ期待から前日にハンセン指数は4営業日続伸した。終値ベースで3月19日以来およそ3カ月ぶりの高値を付けた後とあって、目先の利益をいったん確定する売りが重荷となりそうだ。
パウエル議長は25日に米連邦議会上院銀行委員会で議会証言を行った。関税の物価押し上げ効果を事前に予測するのは難しいとの見方を示し、物価の安定を損なうリスクに対して「注意深いアプローチを取りたい」と主張した。ただ、前日の下院金融サービス委員会での発言内容を繰り返す場面もあり、新味に欠けると受け止められている。
25日のNY市場でダウ平均は106米ドル安と4営業日ぶりに反落。短期的な過熱感や高値警戒感から利益確定売りが優勢だった。一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3日続伸した。半導体株が軒並み高。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、国際金融株のHSBC(
00005)が香港終値を上回った半面、大型ネット株の美団(
03690)、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)が下回って引けた。