復星国際(
00656)傘下の上海復星医薬(
02196/
600196)は26日大引け後、自社のヒト化抗HER2モノクローナル抗体注射液「HLX22」が欧州委員会(EC)から胃がん(GC)治療で希少疾病用医薬品の指定を受けたと発表した。HLX22は今後、欧州連合(EU)域内での開発、承認、商業化について一定の政策支援を受けることができる。
HLX22 は、上海復星医薬が韓国のバイオ医薬会社AbClonからライセンスを導入して開発した。2025年3月には、胃がんを適応症として米国食品医薬品局(FDA)から希少疾病用医薬品の指定を受けた。現時点で、HLX22の単剤使用について中国本土で第1相臨床試験を完了。HLX22と他の標準的な治療を併用する胃がん患者を対象とした第3相臨床試験が中国、日本、オーストラリアで進行中のほか、米国などでも第3相治験が承認された。乳がん治療に関しても、中国国内でそれぞれ併用療法の第2相臨床試験が中国本土で進行している。
上海復星医薬がHLX22に投じた研究開発費(ライセンス料を含む)は25年4月時点で累計3億1000万元に上る。一方、米調査会社IQVIAの医薬品市場データベース「MIDAS」によると、HER2を標的とする抗体医薬品の24年世界売上高は約90億2900万米ドルだった。