2025-05-23 |
中国/業界動向/海運 |
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米中航路のコンテナ輸送量が前週の約4倍、海運会社に圧力(11:32)
米国と中国が5月10−11日の高官協議で相互関税の90日間停止に合意したことを受け、米国の顧客が在庫補充を急ぎ、中国の製造業者は関税の再開を警戒してコストをいとわず貨物スペースを確保して出荷している。6月の海運市場ではコンテナとスペースの奪い合いが激化。過去1週間で米国航路の予約需要が急増し、注文が前週4倍近くに膨れ上がった。海運会社は軒並み予約超過を表明しており、市場運賃は上昇が続いている。『香港経済日報』が23日伝えた。
ロイター通信によると、業界関係者は過去数日間で中国から米国へのコンテナ船の予約が急激に増え、中国の港湾と工場付近で交通渋滞が発生しており、解消には数週間かかる可能性があると明らかにした。今後数週間で中国からの輸出貨物の急増が、米国西海岸の港での到着ピークにつながるとみられる。
米貨物追跡サービスのビジョンが発表したデータによると、今週21日までの7日間で、中国から米国へのコンテナの平均予約量は前週比で277%増となり、今年最高水準となった。ドイツのコンテナ船運航会社ハパックロイドの広報担当者はロイター通信に対し、需要が非常に大きく、同社は現在「長期契約の顧客にのみサービスを提供できる」と語った。