2025-05-13 |
中国/業界動向/非鉄金属 |
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中国、レアアースの輸出規制は継続へ=業界関係者
中国政府がレアアース(希土類)を含む戦略鉱物の輸出規制について、米中貿易摩擦の一時的な緩和を受けて一部の米企業に対する手続きを柔軟に運用する可能性が出てきた。ただ、規制自体を全面的に撤廃する考えは乏しいもようだ。ロイター通信が13日、事情に詳しい複数の関係者の話として伝えた。
報道によれば、中国の商務部は理論上45日かかる審査プロセスを加速させ、一部の米国企業に対し早期に輸出許可を発行する可能性がある。ただ、中国は戦略的鉱物の管理を強化する一環として輸出規制を維持する方針であり、この措置は今後も続くとみられる。
中国は世界の戦略的鉱物供給において主要な役割を果たしており、2023年以降、半導体製造やエネルギー転換、防衛関連産業に不可欠な鉱物の輸出制限を導入してきた。今年4月には、米国の関税措置への対抗策として、7種類のレアアース関連物資を新たに輸出規制リストに加えた。この決定により、輸出業者は国外販売に当たり許可申請が必要となった。規制はすべての国に適用されるが、貿易戦争下では、米国側が許可を得る可能性は極めて低いとされていた。