2025-05-13 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(12日):ダウ1160米ドル高と急反発、米中が関税の一時停止で合意(08:48)
12日のNY株式相場は急伸。週末にスイスで行われた米中貿易交渉で、双方が関税の90日間の一時停止と「相互関税」の大幅引き下げで合意したことがポジティブ・サプライズとなった。合意により米国の景気後退懸念が大きく後退し、中国のエクスポージャーが大きいアップル、テスラ、ナイキなどが軒並み6−7%上昇した。
ダウ平均は大幅高でスタートすると、1160.72米ドル高(+2.81%)とほぼ一日の高値で終了し、S&P500とナスダック総合もそれぞれ3.26%高、4.35%高とほぼ高値引け。1日当たりの上昇率は「相互関税」の90日間停止が発表された4月9日以来の大きさとなった。
S&P500の11セクターは公益(-0.68%)を除く10セクターが上昇。一般消費財が5.66%高、ITが4.66%高となったほか、コミュニケーション、資本財が3%超上昇した。センチメントは大幅に改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の21.90ポイントから18.39ポイントに低下した。
米中貿易協議では双方が「相互関税」を115%引き下げ、米国の対中関税を30%に、中国の対米関税を10%に引き下げることで合意した。スコット・べッセント財務長官は、中国と米国はともに、経済・貿易政策に関する協議を継続すると述べ、中国の何副首相も「建設的で確かな進展があった」と述べた。米中貿易戦争への懸念の大幅緩和を受けてドル高が進み、ドル円は148.45円と先週末比3円以上円安となった。
一方、安全資産とされる金は先週末比3%超下落した。