29日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比0.16%高の22008.11ポイントだった。中国企業指数は0.15%安の8067.94ポイント。メインボードの売買代金は概算で1776億5000万HKドル。
ハンセン指数は朝方に一時小安くなったものの切り返し、前場に上昇率が1%を超える場面があった。ベッセント米財務長官が28日の米CNBCのインタビューで「インドが最初の取引になるかもしれない」と語ったことで、トランプ米政権と貿易相手国の関税交渉が進むとの期待が高まったもよう。もっとも、中国外交部の報道官は28日、米国と「関税問題について協議や交渉を行っていない」と述べており、米中貿易協議を巡っては不透明感が強い。後場に入るとハンセン指数は心理的節目の22000ポイント付近でもみ合い、結局は同水準を回復して終えた。セクター別では医療・ヘルスケアが上げた半面、エネルギーが下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、前引け後に2025年1−3月期決算と自社株買い計画を発表したHSBC(
00005)が後場に急伸して相場を支えた。医薬品関連の阿里健康(
00241)、無錫薬明康徳新薬開発(
02359)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が大幅高。教育サービスの新東方教育科技(
09901)、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)は続伸した。半面、新エネルギー車大手のBYD(
01211)、スポーツ用品大手の李寧(
02331)、電動工具の創科実業(
00669)は反落した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.63%高の5020.26ポイントと3営業日続伸。自動運転技術の地平線機器人(
09660)が14%近く上昇した。新興電気自動車メーカーの蔚来集団(
09866)が買われた半面、同業の小鵬汽車(
09868)が売られ、明暗を分けた。