HSBCグローバル・リサーチは最新リポートで、中国のネット通販最大手、アリババ集団(
09988)の目標株価を116HKドルから115HKドルに引き下げた。ただ、株価に割高感はなく、電子商取引のパフォーマンスなどを受けて再評価が進む可能性もあるとし、投資判断は「買い」に維持した。『AAストックス』が8日伝えた。
HSBCは、アリババ集団の経営陣が向こう数四半期にわたって中国本土の電子商取引や海外拡張への投資を続ける方針を示したことについて、収益力を下押しする可能性があると指摘。クラウド事業と物流事業の「菜鳥」の予想を上方修正したものの、2024−26年3月期の利益予想を1−4%引き下げた。一方、投資家が注目しているのは株主への還元であり、アリババ集団は27年3月までに250億米ドルを追加で自社株買いに投じると発表済み。自社株買いは前年と同程度の水準が維持されるとみており、一部投資先からの資金引き揚げが加速すれば、還元額が大きくなる可能性もあると予想した。
アリババ集団の株価は日本時間午後4時22分現在、前日比5.81%安の70.55HKドルで推移している。