29日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に4営業日続落。終値は前日比2.08%安の16993.44ポイントだった。中国企業指数は2.32%安の5818.87ポイント。メインボードの売買代金は概算で1301億6000万HKドルだった。
ハンセン指数は小高く寄り付いた直後に下げに転じ、ほぼ一本調子で下げ幅を拡大。心理的節目の17000ポイントを割り込むと下げ渋ったものの、終値は10月24日以来およそ1カ月ぶりの安値となった。時価総額が大きい美団(
03690)が急落し、1銘柄でハンセン指数を115ポイント押し下げた。重要イベントを前に、持ち高を整理する売りも膨らんだもよう。この日は米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。30日には中国の11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されるほか、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の会合が予定されている。
ハンセン指数構成銘柄では、美団が12%超下落した。同社経営陣がアナリスト向け説明会で、10−12月期に料理宅配事業の売上高伸び率が前年同期比で減速する見通しを示し、嫌気された。不動産株の碧桂園服務(
06098)と龍湖集団(
00960)、火鍋チェーンの海底撈国際(
06862)、都市ガスの新奥能源(
02688)は大幅に続落。カジノ株の銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)も安い。半面、産金大手の紫金鉱業集団(
02899)、食肉大手の万洲国際(
00288)、石炭大手の中国神華能源(
01088)が反発した。
その他、不動産開発の中国恒大集団(
03333)が10.40%安。同社などを相手取り、子会社の恒大物業集団(
06666)が約20億元の補償を求める訴訟を起こした。同業の遠洋集団(
03377)、越秀地産(
00123)、中国金茂(
00817)も大幅安。一方、金鉱株の招金鉱業(
01818)、山東黄金鉱業(
01787)が買われた。