9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続伸。終値は前日比0.55%高の3231.41ポイントだった。深セン成分指数は0.66%高の10793.93ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9896億9100万元だった。
上海総合指数は、前場は前日終値を挟んでもみ合ったが、後場に入って上げ幅を拡大し、この日の高値圏で取引を終えた。米国で8日発表の週間の新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことで、米利上げが長期化するとの懸念が和らぎ、買いが広がった。中国の国家統計局がきょう発表した5月の物価統計が予想から下振れたことが嫌気されたものの、中国政府による景気対策への期待も広がり、相場を支えた。セクター別では、自動車と風力発電設備、貴金属が全面高となった。半面、エンジニアリングサービスや観光・ホテル、不動産開発などが売られた。
A株市場では、浙江世宝(
002703)や上海汽車集団(
600104)のほか、部品メーカーの寧波均勝電子(
600699)が高い。中国商務部が自動車の購入を促す活動を組織すると地方政府や自動車販売業界団体の中国汽車流通協会に通知したことが材料視された。富士康工業互聯網(
601138)や三七互娯網絡科技集団(
002555)の上昇も目立った。半面、杭州海康威視数字技術(
002415)や奥飛娯楽(
002292)、三安光電(
600703)、中信銀行(
601998)などが売られた。
上海B株指数は0.26%安の274.41ポイント、深センB株指数は0.45%高の1128.41ポイント。