3日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.68％安の3263.41ポイントだった。深セン成分指数は0.63％安の12054.30ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9146億5900万元だった。

　上海総合指数は終始マイナス圏で推移した。「ゼロコロナ」の終了で中国経済の回復が見込まれているが、当面の好材料出尽くし感が漂った。前日に指数が終値ベースで5カ月半ぶり高値を更新した後とあって、週末を前に利益確定売りが重荷となった。中盤には下落率を1.5％超に拡大する場面もあったが、下値の堅さを確認すると、大引けにかけて下げ幅を縮小した。なお、午前中に発表された2023年1月の財新中国サービス業購買担当者景気指数（PMI）は52.9と前月比で4.9ポイント上昇し、22年8月（55.0）以来の高水準となった。

　セクター別では、保険、バッテリー素材が全面安。貴金属、太陽光発電設備、自動車も安い。半面、ソフトウエア開発、インターネットサービス、ゲームが買われた。

　A株市場では、太陽電池メーカーの隆基緑能科技（601012）、ビールメーカーの北京燕京ビール（000729）、鉄鋼大手の宝山鋼鉄（600019）、非鉄金属の中国アルミ（601600）の下げが目立った。自動車関連の安徽中鼎密封件（000887）、BYD（002594）、重慶長安汽車（000625）、航空大手の中国国際航空（601111）も売られた。半面、音響機器・電子部品メーカーの歌爾（002241）がストップ高。天風国際のアナリストが米アップル社の高級ワイヤレスイヤホン「AirPods Pro 2」の受注取り消しによる影響が解消されつつあり、市場の懸念は過剰だったとの見方を示したことが好感されたもよう。テクノロジー株の科大訊飛（002230）、欧菲光集団（002456）、用友網絡科技（600588）、ゲーム関連の巨人網絡集団（002558）、奥飛娯楽（002292）も買いを集めた。

　上海B株指数は0.51％安の297.73ポイント、深センB株指数は0.38％安の1226.60ポイントだった。