31日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.42%安の3255.67ポイントだった。深セン成分指数は0.8%安の12001.26ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9001億8300万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた後、序盤はプラス圏に浮上する場面もあった。寄り付きとほぼ同時に発表された2023年1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)と非製造業PMIがそろって50を回復し、前月から大幅に改善したことが好感された。ただ、買いの勢いは続かず、前場半ば以降はマイナス圏でもみ合った。指数は約5カ月ぶり高値圏で推移しているだけに、利益確定売りが重荷となった。2022年12月本決算の業績見通しの発表がピークを迎えるなか、新型コロナウイルス感染症の影響や原材料高で減益、赤字の予想が多く、22年の企業業績の悪化も意識されたもよう。
セクター別では、保険が全面安。観光・ホテル、半導体、医療サービス、宝飾品、酒造も売られた。半面、教育、風力発電設備、バッテリーが上昇した。
A株市場では、証券株の東方証券(
600958)、保険株の中国人寿保険(
601628)、新華人寿保険(
601336)、酒造株の貴州茅台酒(
600519)、瀘州老窖(
000568)、江蘇洋河酒廠(
002304)の下げが目立った。製薬株の江蘇恒瑞医薬(
600276)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)、大手厨房機器メーカーの杭州老板電器(
002508)も安い。半面、不動産関連の華夏幸福基業(
600340)、招商局蛇口工業区控股(
001979)、化学繊維メーカーの栄盛石化(
002493)、豚肉関連の牧原食品(
002714)、シリコンウエハーメーカーのTCL中環半導体(
002129)などが上昇した。
上海B株指数は0.17%高の299.55ポイント、深センB株指数は1.48%安の1205.98ポ イントだった。