2023-01-27 |
中国/政策/電子・IT |
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中国、太陽光発電の技術禁輸を検討か ウエハー製造の優位維持へ
中国は太陽光発電機器の製造における優位を維持するため、関連技術の禁輸を検討しているもようだ。中国当局は太陽光パネルの主要素材となるウエハーの重要製造技術を「中国禁輸・輸出制限技術リスト」に追加する修正案を公表し、パブリックコメントを求めている。現時点で、中国の同ウエハー出荷量は世界全体の97%を占める。香港経済紙『信報』が27日、外電を引用する形で伝えた。
中国の商務部と科学技術部が昨年12月30日に公表した「中国禁輸・輸出制限技術リスト」修正案には、139項目が収載され、内訳は輸出禁止が24項目、輸出制限が115項目となっている。パブリックコメントの受付期限は2023年1月28日。
中国政策研究機関Trivium Chinaのアナリスト、Cosimo Ries氏は「欧米やインドが太陽光発電機器の国内製造の振興に力を入れる動きに、中国政府と中国の太陽光発電機器大手が神経をとがらせているのは疑いようもない。新たな技術輸出の制限は一種の対抗措置だろう」と述べ、競争相手が自前のサプライチェーンを構築するペースを鈍らせることが狙いとの見方を示した。