8日の香港市場はもみ合う展開か。中国当局は前日午後に新型コロナウイルスの防疫措置を緩和する追加の10項目を発表したものの、事前報道で内容がおおむね織り込み済みのうえ、感染防止策のカテゴリー引き下げといった踏み込んだ措置は含まれていなかった。コロナの規制緩和を巡り、当面の材料出尽くし感から、期待先行で買われていた銘柄は利益確定売りが続く可能性がある。
7日のNY市場でダウ平均は横ばい。ハイテク株比率が高いナスダック総合指数は4営業日続落した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ長期化による景気後退懸念が意識されるなか、市場の関心は週末9日に発表される米11月生産者物価指数(PPI)や来週の米11月消費者物価指数(CPI)、米連邦公開市場委員会(FOMC)に集まっている。米金融政策を見極めたいとして香港市場でも様子見気分が広がる可能性がある。
7日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(
00700)やアリババ集団(
09988)、JDドットコム(
09618)などが香港終値を上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を70ポイント上回って寄り付くことになる。