27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比1.40%高の3093.86ポイントだった。深セン成分指数は1.94%高の11175.12ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6662億500万元と低水準にとどまった。
上海総合指数は総じてプラス圏で推移した。前日まで4営業日続落し、終値ベースで今年5月10日以来ほぼ4カ月半ぶりの安値を更新した後とあって、値ごろ感の出た銘柄を買い戻す動きが優勢。前場は上値の重さが目立ったが、後場に入るとほぼ一本調子で上げ幅を拡大した。ロイター通信が27日、中国の証券監督当局が一部のファンドマネジャーや証券会社に対し、来月16日に開幕する中国共産党大会(第20回党大会)を前に証券の大量売却を避けるよう指示したと報じたことを受け、当局による相場下支え策への期待が高まったもよう。
セクター別では、医療サービス、航空・空港運営、教育が全面高。医療機器、観光・ホテル、食品・飲料、酒造も大きく買われた。半面、バッテリー素材、石炭が軟調だった。
A株市場では、航空関連の春秋航空(
601021)、中国国際航空(
601111)、中国東方航空(
600115)、上海国際機場(
600009)や旅行会社の中青旅控股(
600138)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)の上昇が目立ったほか、自動車メーカーの江鈴汽車(
000550)、教育関連の中公教育科技(
002607)、映画館運営の万達電影(
002739)が高い。半面、自動車部品メーカーの浙江世宝(
002703)、リチウム電池材料の寧波杉杉(
600884)、水力発電会社の安徽四創電子(
600990)が下げた。中国農業銀行(
601288)、中国銀行(
601988)、中国工商銀行(
601398)など銀行株が軟調だった。
上海B株指数は2.67%高の283.41ポイント、深センB株指数は2.2%高の1158.66ポイントだった。