HSBCグローバルリサーチは最新リポートで、キャセイ・パシフィック(
00293)の投資判断を「買い」、目標株価を11HKドルに据え置いた。香港当局による旅行客の検疫規制の緩和はこれまでの報道よりも速く進むとみて、ソーシャルディスタンスや自主隔離などの規制の緩和がビジネス出張と旅行需要の拡大につながるとした。『AAストックス』が22日伝えた。
キャセイ・パシフィックはこれまで、年末時点で旅客輸送力がコロナ前の3分の1、貨物輸送力が3分の2まで回復すると予想したことに言及。輸送力の引き上げに向けて、乗務員の訓練や飛行機の利用再開に時間を要するものの、高い旅客ロードファクター(有償座席利用率)がその影響を一部カバーできるとの見方を示した。
キャセイ・パシフィックの22年業績について、7月から黒字に転換し、通期の純損益(優先株配当控除前)は11億HKドルの赤字、うち下期は39億HKドルの黒字になると予想。市場コンセンサス予想(通期純損失が42億HKドル、下期純利益が8億3000万HKドル)より楽観的な見方を示した。
キャセイ・パシフィックの株価は日本時間午後3時41分現在、前日比1.68%安の8.79HKドルで推移している。