1日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続落。終値は前日比0.54%安の3184.98ポイントだった。深セン成分指数は0.88%安の11712.39ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7947億3800万元だった。
上海総合指数は心理的節目の3200ポイントを割り込んで寄り付いたものの、その後は前日終値を挟んだ一進一退の展開。米金融引き締めの長期化や世界的な景気減速懸念が重荷となる半面、中国の景気刺激策への根強い期待が地合いを支えた。中国の国務院が8月31日に開いた常務会議で、経済安定に向けた追加措置の実施細目を全て打ち出すよう指示したことを好感し、3200ポイント付近では下値が堅かった。ただ、後場半ばに指数は下向きに転じ、節目をあっさり割り込むと、きょうの安値圏で終えた。台湾軍がきょう午後、中国本土に近い金門島周辺で正体不明の民間無人機を撃墜したと発表したことを受け、地政学的緊張の高まりが警戒されたもよう。台湾軍は8月30−31日に延べ4機の無人機に対して威嚇射撃を行ったとも伝えられている。
セクター別では、航空・空港運営が全面安。ゲーム、観光ホテル、機械も安い。半面、石炭、不動産、百貨店運営が買われた。
A株市場では、広東省深セン市や四川省成都市などで新型コロナウイルスの感染拡大を受けて行動規制が強化されたことを嫌気し、航空会社の春秋航空(
601021)、中国国際航空(
601111)、中国東方航空(
600115)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)の下げが目立った。テクノロジー株の欧菲光集団(
002456)、立訊精密工業(
002475)、歌爾(
002241)、ゲーム関連の奥飛娯楽(
002292)も安い。半面、IT機器メーカーの曙光信息産業(
603019)、家電メーカーの美的集団(
000333)、珠海格力電器(
000651)、小売チェーン運営の永輝超市(
601933)が買われた。
上海B株指数は0.44%高の306.17ポイント、深センB株指数は0.04%安の1216.09ポイントだった。