24日の香港市場は強弱材料が入り混じる中でもみ合う展開か。米長期金利が一時3.0%と2週間ぶりの水準に低下したことを受け、高PERのハイテク株やグロース株が買われやすいと予想する。中国当局の景気対策に対する期待も根強い。中国の国務院(内閣に相当)は22日の常務会議で「出せる消費促進策はことごとく出す」と表明した。政策支援で恩恵を受けそうなセクターへの物色が引き続き活発になりそうだ。
一方、米国の景気後退への警戒感が重荷になるだろう。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は23日の米下院金融サービス委員会で証言し、インフレ抑制に向け「無条件で取り組む」と述べた。FRBの積極的な金融引き締めが景気悪化を招き、米国が来年にかけて景気後退に陥るとの観測が広がりつつある。
前日のNY市場でダウ平均は194米ドル高と反発。景気敏感株が売られる半面、ハイテク株の一角やディフェンシブ株が買われた。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も反発。23日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。主力株ではネット株のテンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)、欧州金融のHSBC(
00005)が香港終値を上回った半面、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が下回って引けた。