2022-06-17 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(16日):ダウ741米ドル安と大幅反落、21年1月以来の3万米ドル割れ
16日のNY株式相場は大幅反落。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の3倍の幅の0.75%の利上げが決定され金融引き締めによる景気後退(リセッション)懸念が意識される中、スイスや英国でも利上げが実施されたことや、この日発表された米国の経済指標が悪化したことで世界的なリセッションへの警戒感が一段と高まった。
前日に303米ドル高となったダウ平均は741.46米ドル安(-2.42%)と大幅に反落し、終値は29927.07米ドルと2021年1月29日以来の3万米ドル割れとなった。S&P500も3.25%安と大幅に反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は4.08%安と3日ぶりの大幅反落となった。
週初からでは、ダウ平均が4.67%安、S&P500が6.00%安、ナスダック総合が6.12%安となり、S&P500とナスダック総合は史上最高値から下落率をそれぞれ23.9%、34.3%に拡大した。ダウ平均も最高値から19.0%安となり「弱気相場」入りが目前に迫った。
ダウ平均採用銘柄はウォルマート、プロクター・アンド・ギャンブルなどディフェンシブ株4銘柄が上昇した一方、アメリカン・エクスプレス、ナイキ、キャタピラー、シェブロンなどが5%超下落し、アップル、ビザ、インテルなども3%超下落した。S&P500の11セクターはエネルギーの5.58%安を筆頭に全11セクターが下落。一般消費財、ITも4%超下落し、素材、コミュニケーション、資本財も3%超下落した。
寄り前の欧州時間ではスイス中銀が15年ぶりに利上げを決定し、英中銀も5会合連続で利上げを決定した。主要国が軒並み利上げを決定したことで、FOMC後に上昇した米国株には再びリスク回避の売りが強まった。米国では5月住宅着工件数が前月比14.4%減と予想の2.6%減を上回る悪化となり、6月フィラデルフィア連銀業況指数は-3.3と、2020年5月以来のマイナス圏となった。