16日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに大幅反落。終値は前日比2.17%安の20845.43ポイントだった。中国企業指数は2.60%安の7259.41ポイント。メインボードの売買代金は概算で1584億8000万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたものの、ほどなくして下向きに転じた。15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が想定通り0.75%の利上げを決めたことを受け、イベント通過後の一服感から買いが先行したものの、勢いは続かなかった。FOMC後に公表した政策金利見通しで年末の値は委員らの予想中央値で3.375%となり、前回3月から大幅に引き上げられた。金利差の拡大を背景に香港ドルの売り圧力が強まり、資金流出が警戒されたもよう。米株価指数先物がアジア時間16日午後に下落に転じたことも投資家心理を悪化させ、後場に入るとハンセン指数はほぼ一本調子で下げ幅を拡大。終値は心理的節目の21000ポイントを割り込み、5月27日以来、およそ3週間ぶり安値を付けた。
ハンセン指数構成銘柄では、13日からハンセン指数構成銘柄に加わった海運大手の東方海外(
00316)、不動産管理サービスの碧桂園服務(
06098)、中国政府系投資持ち株会社の中国中信(
00267)が大幅安。ネットイース(
09999)、阿里健康(
00241)、美団(
03690)、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)などのネット株や、医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)も売られた。半面、医薬株の中国生物製薬(
01177)や香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)、中国銀行(
03988)香港子会社の中銀香港(
02388)がしっかり。
その他では、新東方在線科技(
01797)、天立教育国際(
01773)、思考楽教育(
01769)、睿見教育国際(
06068)など教育関連株の一角が急伸した。抖音(TikTok)プラットフォームを使った新東方在線科技のライブコマーススタジオ「東方甄選」のフォロワー数が急増したことを受けて、ほかの銘柄にも買いが波及した。