2022-06-16 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(15日):ダウ303米ドル高と6日ぶり反発 FOMCでは予想通り0.75%の利上げ
15日のNY株式相場は大幅高。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利が通常の3倍の幅の0.75%引き上げられたものの、大幅利上げがすでに株価に織り込まれていたことや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見後に金利上昇やドル高が一服したことが株価の支援となった。
ダウ平均はFOMC結果公表後に179米ドル安まで下落したものの、取引で終盤に647米ドル高まで上昇し、303.70米ドル高(+1.00%)で終了した。S&P500も一時0.35%安まで下落したが、2.73%高まで上昇し、1.46%高で終了。ダウ平均とともに6日ぶりの反発となった。ハイテク株主体のナスダック総合は終日プラス圏で推移。終盤に3.84%高まで上昇し、2.50%高と大幅に2日続伸して終了した。
S&P500の11セクターはエネルギー(-2.12%)を除く10セクターが上昇。一般消費財が3.02%高となったほか、コミュニケーション、不動産、ITが2%超上昇し、金融、ヘルスケア、公益も1%超上昇した。投資家の不安心理を示すVIX指数は29.62ポイントと前日比3.07ポイント低下。3日ぶりに20ポイント台に低下した。
午後に結果が公表されたFOMCでは政策金利が従来の0.75-1.00%から1.50-1.75%へと0.75%ポイント引き上げられ、1994年以来の大幅利上げが決定された。パウエルFRB議長は記者会見で7月FOMCでも0.50%、又は0.75%の利上げの可能性を示唆し、インフレ抑制に強くコミットする姿勢を示した一方、積極的な利上げによる景気後退(リセッション)は想定していないとした。リセッションへの過度な警戒感が和らいだことでボーイング(+9.46%)などの景気敏感株が上昇したほか、米10年債利回りが前日の3.47%台から3.28%台に低下したことで、ネットフリックス(+7.50%)、テスラ(+5.48%)、アマゾン(5.24%)、エヌビディア(+4.36%)などのハイテク株も大幅高となった。