休場明け28日の香港市場は、前日の米株高が好感される一方、中国当局の規制強化への懸念が重荷となるほか、年末に向けて今週は3日半の取引となるため、上値の重い展開となりそうだ。中国証券監督管理委員会(CSRC)は24日、国内企業の中国本土外での上場を管理する新規則の草案を公表し、「変動持ち分事業体(VIE)」の海外上場について、上場可能としたが事前報告を義務付けた。また、中国国家発展改革委員会は27日、外資による投資を禁じるネガティブリストを新たに発表し、総株式保有率に新たな制限を課した。
一方、中国と香港の証券取引所は24日、株式相互取引制度の対象拡大で合意し、半年後をめどに上場投資信託(ETF)も対象に加える方針だと発表しており、投資家心理をある程度支える材料になりそうだ。
前日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって4日続伸。S&P500は1.38%高と終値の過去最高値を更新し、1カ月ぶりに取引時間中の史上最高値も更新した。27日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。金融銘柄のHSBC(
00005)や香港証券取引所(
00388)のほか、大型ネット株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)が香港終値を上回った半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)などが下回って引けた。