12日の香港市場は上値の重い展開か。中国共産党の第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が11日、党の歴史を総括する「歴史決議」を採択して閉会した。きょう日本時間午前11時からは記者会見が予定されており、内容を見極めようと様子見ムードが広がる可能性がある。また、週明け15日には中国で小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など主要経済指標の発表が予定されており、相場の上値を重くしそうだ。
一方、資金繰り難に陥った不動産会社の資産売却を後押しするため、中国人民銀行(中央銀行)が負債比率の規制を緩和すると報じられ、中国の不動産業界に対する過度な懸念が後退していることは引き続きプラス材料。ただ、ハンセン指数は前日に心理的節目の25000ポイントを回復し、10月29日以来ほぼ2週間ぶりの高値を付けた後とあって、週末を前に利益を確定する動きも予想される。
11日のNY株式相場は高安まちまち。ベテランズデーで債券市場が休場となったが、米国株は前日に下落した銘柄を中心に反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセント(
00700)やBYD(
01211)、AIAグループ(
01299)などが香港終値を上回って引けた半面、HSBC(
00005)などが下回って引けた。