9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅に続伸。終値は前日比0.24%高の3507.00ポイントだった。深セン成分指数は0.43%高の14571.93ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆108億6200万元だった。
上海総合指数は総じて方向感に乏しい展開。心理的節目の3500ポイントに乗せて寄り付いた後に下向きに転じ、前場半ばにマイナス圏に沈んだ。ただ、下値の堅さを確認すると後場には切り返し、3500ポイントを守って引けた。指数が約2カ月半ぶり安値圏で推移しているとあって、値ごろ感の出た銘柄を買い戻す動きが相場を支えた。国家発展改革委員会が11月に入ってからの石炭生産量が近年の記録を更新していると発表し、石炭価格は緩やかに低下するとの見通しを示したことを受け、エネルギー価格の高騰や、電力不足に対する懸念がやや後退したもよう。もっとも、11日まで開催する中国共産党の第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が打ち出す経済政策の指針を見極めたい投資家心理が根強く、上値追いは限られた。
セクター別では、航空機製造・宇宙関連、ゴム・プラスチック、化学が高い。半面、石炭、保険、航空・空港運営、鉄鋼が下げた。
A株市場では、三安光電(
600703)、用友網絡科技(
600588)、浙江大華技術(
002236)、杭州海康威視数字技術(
002415)などテクノロジー株の一角が買われたほか、証券の東方証券(
600958)、申万宏源集団(
000166)、映画館運営の万達電影(
002739)が高い。半面、前日に高かった空港運営の上海国際機場(
600009)が反落。ゲーム関連の完美世界(
002624)、三七互娯網絡科技集団(
002555)、厨房機器メーカーの杭州老板電器(
002508)、家電大手の美的集団(
000333)、自動車メーカーの上海汽車集団(
600104)も安い。
上海B株指数は0.09%安の269.76ポイント、深センB株指数は0.30%高の1162.39ポイント。