27日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比1.57%安の25628.74ポイントだった。中国企業指数は1.79%安の9093.80ポイント。メインボードの売買代金は概算で1206億6000万HKドル。
ハンセン指数は心理的節目の26000ポイントを割り込んで寄り付き、終始軟調に推移した。米連邦通信委員会(FCC)は26日、チャイナ・テレコム(
00728/
601728)の米国事業免許を安全保障上の理由で取り消すと発表した。このところ米中緊張が緩和に向かう兆しもみられていただけに、関係の改善に対する期待が後退。前日のNY市場で中国のネット・IT株が軒並み安となった流れを引き継ぎ香港市場でも大型ネット株の売りが強まり、地合いの悪化につながった。もっとも、25600ポイント付近では下値が堅く、中盤以降はおおむね同水準でもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、阿里健康(
00241)、美団(
03690)、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)の下げが目立ったほか、火鍋チェーン大手の海底撈国際(
06862)は大幅に続落した。半面、長江グループ系公益事業者の長江インフラ(
01038)、中国不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)、龍湖集団(
00960)が逆行高。前日大引け後に2021年1−9月期決算を発表した万洲国際(
00288)や、自社株買いを開始したHSBC(
00005)も堅調だった。
そのほかでは、業績を手がかりとした売買が活発。2021年1−9月期決算が46%増益の新疆金風科技(
02208)が11.94%高、21年7−9月期が13%増収と発表したロクシタン(
00973)が6.83%高と急伸。一方、中国アルミ(
02600)は7.24%安。7−9月期は純利益5.3倍となったものの、6月中間期に比べ増益率が鈍化したほか、中国の電力不足が業績に及ぼす影響が懸念されたもよう。