12日の香港市場は米株安を嫌気して売りが先行するか。前日のNY市場は続落。原油高によるインフレ懸念やゴールドマン・サックスが成長率見通しを引き下げたことが投資家心理の悪化につながり、金融株やIT株が下落した。ダウ平均は250米ドル安となり、S&P500やハイテク主体のナスダック総合も0.6%超下落して引けた。
また、ハンセン指数は前日まで3営業日続伸し、1カ月ぶり高値を付けていることから、利益確定の売りも広がると予想する。一方、心理的節目の25000ポイントが下値支持線として意識されるか。中国本土では、今週に金融統計や貿易統計、物価統計の発表を控えており、様子見ムードが広がる可能性もある。
11日の香港株の米国預託証券(ADR)はさえない。大型ネット株のテンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)や欧州金融のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)など主力株がそろって香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を310ポイント超下回って寄り付くことになる。