連休明け4日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続落。終値は前営業日比2.19%安の24036.37ポイントだった。中国企業指数は2.35%安の8521.19ポイント。メインボードの売買代金は概算で1132億9000万HKドル。
ハンセン指数は小安く寄り付き、朝方に下げ幅を拡大。債務問題に揺れる中国恒大集団(
03333)と傘下の恒大物業集団(
06666)が現地時間午前9時に株式取引を停止したことで、不動産市況や金融へのリスク波及が改めて意識されたもよう。もっとも、恒大物業集団の株式51%を合生創展集団(
00754)が買収するとの報道を受け、不動産株の一角が買い戻された。ハンセン指数は心理的節目の24000ポイントを挟んだもみ合いとなり、小幅ながら同水準を守って引けた。終値は昨年10月6日以来ほぼ1年ぶりの低水準。セクター別では医療・ヘルスケアや公共事業、工業が大きく下げ、不動産・建設が小幅高だった。
ハンセン指数構成銘柄では、医薬品関連の薬明生物技術(
02269)、中国生物製薬(
01177)、阿里健康(
00241)の下げがきつい。製薬大手メルクが開発中の新型コロナウイルスの飲み薬について、初期や軽症の患者の死亡率を5割引き下げる効果があると発表し、売り材料視された。ハイテク株の舜宇光学科技(
02382)、小米集団(
01810)、美団(
03690)、アリババ集団(
09988)も売られ、相場の重荷だった。半面、不動産株の恒基兆業地産(
00012)、中国海外発展(
00688)、香港コングロマリットの新世界発展(
00017)が逆行高。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は2.09%安の5973.80ポイントと3日続落。ネット小説サイトの閲文集団(
00772)、データセンターの万国数拠(
09698)、オンラインゲームのキングソフト(
03888)などが安い。ただ、パソコン大手のレノボグループ(
00992)が10%近く上昇した。半導体製造装置のASMパシフィック(
00522)、オンライン旅行の同程芸龍(
00780) 、トリップ・ドットコム(
09961)も高い。