中国政府は債務問題に揺れる中国恒大集団(
03333)の一部資産を買い取るよう政府系企業に要求しているもようだ。万科企業(
02202/
000002)や中国金茂(
00817)、華潤置地(
01109)などの政府系資本が入っている不動産企業にも資産取得を依頼しているという。ロイター通信が28日、消息筋の話として伝えた。
中国恒大集団は3050億米ドルの負債を抱え、破綻懸念が広がっている。政府関係者によると、中国の中央政府が中国恒大集団の救済に直接乗り出す可能性は低い。当局が期待しているのは、同社が無秩序に破綻した場合に発生しかねない社会的混乱を、中国恒大集団の資産の買い取りによって回避することという。
ある関係者は、国有企業数社がすでに広東省広州市の資産についてデューデリジェンス(価値査定)を実施したと述べた。一例として、広州市城市建設投資集団が中国恒大集団の広州FCサッカースタジアムと周辺の住宅物件を取得する見込みという。広州市城市建設投資集団と中国恒大集団はコメントを控えている。
中国恒大集団の28日終値は前日比4.71%高の2.67HKドル。