健康管理サービスと新エネルギー車を手掛ける中国恒大新能源汽車(
00708)は9月24日大引け後、資金繰りの悪化を理由に停止した一部プロジェクトについて、再開に向けた実質的な進展はいまだにないと明らかにした。同社は8月30日に発表した2021年6月中間決算の発表公告のなかで、サービス付き高齢者施設「恒大・養生谷」と新エネ車生活空間プロジェクトのサプライヤーや建設業者への支払いが遅れ、プロジェクトを停止したと説明していた。
同社は、新たな出資者を探すためさまざまな戦略投資家候補と接触し、デューデリジェンス(資産査定)と交渉を進めている。また、「養生谷」の一部プロジェクトと海外資産の売却を複数の出資者候補と協議し、経営効率の改善と運転資金の補充を目指している。現時点ではどの出資者候補とも法的拘束力を持つ合意には至っていない。
こうした戦略出資の獲得や資産売却が近いうちに実現しなければ資金繰りは悪化し、日常業務に影響が出て、従業員の給与などを支払う能力が一段と低下する見通し。同時に、新エネ車の研究開発が遅れ、新エネ車の量産に悪影響が及ぶとした。
同社は、厳しい資金不足問題に直面し、流動性圧力の下で経常的な支払いが滞ったため、一部サプライヤーが供給を停止したと発表。資金繰り問題の改善は困難で、契約に基づく財務上の義務を果たせるか全く保証できないとした。
中国恒大新能源汽車の24日終値は前日比23.37%安の2.23HKドル。