22日のNY株式相場は上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始表明がなかったことや、メンバーの金利見通しが恐れられたほどタカ派的でなかったことが好感された。デフォルトが懸念される中国不動産大手の中国恒大集団(
03333)が利払いを行うと発表したことで過度な警戒感が和らいだことも相場の支援となった。ダウ平均は上昇してスタートすると、FOMC結果公表後に520米ドル高まで上昇。終値では338.48米ドル高(+1.00%)と上昇幅を縮小したものの、5日ぶりの反発となった。S&P500も0.95%高と5日ぶりに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.02%高と2日続伸した。S&P500の11セクターはエネルギーの3.16%高を筆頭に、金融、IT、一般消費財、素材など9セクターが上昇。一方、公益が小幅に下落し、フェイスブックの下落が重しとなったコミュニケーションもわずかにマイナス圏で終了した。センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は20.87ポイントと前日比3.49ポイント低下した。
政策金利が据え置かれたFOMCでは、声明文で「予想通りに景気回復が進んだ場合、テーパリングが近い将来に正当化される可能性がある」とされたものの、年内テーパリング開始の正式表明はなかった。FF金利見通し(ドット・プロット)では、18人のFOMCメンバーのうち9人が2022年中の利上げを予想し、6月FOMCの7人から2人増えたものの、市場が恐れたほどタカ派的変化でなかったことが安心感につながった。ハト派的なFOMCを受けて米10年債利回りは前日の1.328%から1.304%に低下した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 34006.87 34440.42 34006.87 34258.32 338.48 1.00
S&P500 4367.43 4416.75 4367.43 4395.64 41.45 0.95
NASDAQ 14800.59 14950.12 14767.02 14896.85 150.45 1.02
CME225先物 29720.00 29895.00 29395.00 29765.00 245.00 0.83
FT100 7083.37 7083.37 7083.37 7083.37 102.39 1.46
DAX 15463.24 15508.42 15378.93 15506.74 158.21 1.03
為替(ドル/円) 109.21 109.89 109.11 109.77 0.55 0.50
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載