週明け20日の香港市場では、「中国政府が香港のデベロッパーに対し、住宅不足を解消するよう圧力を与えた」と外電が伝えたことを受け、デベロッパー各社の株価が急落した。ただ、一部デベロッパーでは大株主による買い増しの動きも見られている。うち、新鴻基地産(
00016)では、大株主でもある同社の郭炳聯会長一族が20日に8億5200万HKドルを投じて買い増しを行っており、1日当たりの買い増し額としては、約13年ぶりの大きさとなった。『明報』が22日伝えた。
香港証券取引所の開示資料によると、郭氏一族はファミリー企業を通じて20日に新鴻基地産の株式724万株を取得。取得価格は1株当たり平均94.7981HKドルと同日安値(94.50HKドル)に近い水準で、総額は6億9000万HKドルに上った。また、同日に郭炳聯会長が1株当たり平均94.7981HKドルで150万株(総額1億4000万HKドル)、郭炳聯会長の甥に当たる郭基輝氏が1株当たり平均95.0463HKドルで23万株(総額2200万HKドル)をそれぞれ取得している。
新鴻基地産以外では、長江実業集団(
01113)の創業者、李嘉誠氏が15−20日の4営業日で274万8000株(1億2300万HKドル)の買い増しを行っているほか、規模は小さいながら信和置業(
00083)の黄志祥会長も20日に9万2000株(92万HKドル)の買い増しを行っている。