17日の香港市場は方向感に乏しい相場か。中国当局による企業統制の強化や新型コロナウイルスの感染再拡大による世界景気の減速が引き続き警戒されるものの、前日のハンセン指数は4日続落して終値ベースで約10カ月ぶりの低水準にあるだけに、自律反発狙いの買いが入りやすい。中秋節の祝日に伴う中国本土市場の休場(20−21日)を前に、持ち高を整理する動きもありそうだ。中国本土の投資家が相互取引制度を通じて香港株を売買する「港股通」(南向き取引)は16日から22日まで停止する。
16日のNY株式相場は高安まちまち。ダウ平均とS&P500が反落した一方、ナスダック総合は続伸した。21−22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始表明の有無に注目が集まる中、経済指標は強弱が入り混じる結果だった。9月は相場の成績が一年で最も悪い月との経験則も意識され、方向感のない展開となった。
同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、ハイテク株のテンセント(
00700)や不動産株の華潤置地(
01109)、医薬品株の中国生物製薬(
01177)が香港終値を上回った半面、英金融大手のHSBC(
00005)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)は下回って終えた。