3日のNY株式相場は高安まちまち。弱い米8月雇用統計を受けてダウ平均が下落し、最高値更新が続くS&P500もわずかに下落して終了した一方、ハイテク株主体のナスダック総合は3日連続で終値の最高値を更新した。8月雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が23.5万人増と市場予想の75.0万人増を大きく下回り、前月改定値の105.3万人増から大幅にスローダウンした。新型コロナウイルスデルタ株感染拡大による景気回復腰折れ懸念からクルーズなどの経済活動再開銘柄や小売株、住宅株などが幅広く下落した。一方、弱いNFPが9月FOMCでのテーパリング表明予想を大きく後退させ、エヌビディアなどのグロース株が堅調となった。
ダウ平均は朝方に174米ドル安まで下落し、74.73米ドル安(-0.21%)と反落して終了。S&P500は0.34%安まで下落後、午後に0.10%高まで上昇し、0.03%安とわずかに下落して終了。ナスダック総合は0.31%安まで下落したが、0.21%高と3日続伸して終了した。S&P500の11セクターはITが0.38%高となり、ヘルスケア、コミュニケーションも0.11%高と小幅に上昇。一方、公益、素材、資本財、金融、エネルギーなどが0.5-0.8%下落した。
週間ではダウ平均が0.24%安と反落した一方、S&P500が0.58%高と続伸し、ナスダック総合も1.55%高と続伸。年初来ではダウ平均が15.56%高、S&P500が20.75%高、ナスダック総合が19.21%高となった。
8月雇用統計ではNFPが大きく下振れた一方、失業率は前月の5.4%から5.2%に低下し、市場予想と一致した。平均賃金は前月比+0.6%と予想の+0.3%や前月の+0.4%を上回る強い結果となり、前年比でも+4.3%と予想や前月の+4.0%を上回った。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 35401.73 35422.71 35269.40 35369.09 -74.73 -0.21
S&P500 4532.42 4541.45 4521.30 4535.43 -1.52 -0.03
NASDAQ 15313.42 15375.56 15283.67 15363.52 32.34 0.21
CME225先物 28645.00 29635.00 28595.00 29595.00 435.00 1.49
FT100 7138.35 7138.35 7138.35 7138.35 -25.55 -0.35
DAX 15841.45 15868.69 15690.02 15781.20 -59.39 -0.37
為替(ドル/円) 109.94 110.06 109.59 109.70 -0.24 -0.21
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。