週明け12日の香港市場は続伸か。中国人民銀行(中央銀行)が前週末に預金準備率引き下げを発表したことで、中国本土相場が上昇し、買いが香港市場にも波及すると予想する。預金準備率引き下げは国務院(内閣に相当)が7日の常務会議で言及していたものの、「中小企業を中心に金融面からの実体経済支援を一段と強化」すると表明していただけに、引き下げ対象の金融機関を限定しなかったことはポジティブ・サプライズと受け止められそうだ。
9日大引け後に人民銀が発表した金融統計も支援材料。マネーサプライM2と国内金融機関による6月の人民元建て貸付残高増加額がともに市場予想を上回った。世界で新型コロナウイルスの感染が再び広がっているが、中国経済が比較的順調に推移していると裏付けられた。
9日のNY株式相場はダウ平均とハイテク株主体のナスダック総合が反発し、そろって終値の最高値を更新した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が香港終値を上回って引けた。