9日のNY株式相場は大幅反発。景気回復のピークアウト懸念を背景に続いた債券買いが一服したことで、前日に大きく下落した景気敏感株を中心に幅広い銘柄が上昇した。米10年債は9営業日ぶりに反落し、利回りは1.36%と前日比6bp上昇。長期金利の上昇を好感しバンク・オブ・アメリカなどの金融株が軒並み大幅反発した。前日に259米ドル安となったダウ平均は448.23米ドル高(+1.30%)と大幅反発し、7月2日以来、1週間ぶりに終値の最高値を更新。金融のゴールドマン・サックス、トラベラーズ、JPモルガン・チェースが3%超上昇したほか、ダウ・インク、キャタピラー、ウォルト・ディズニーなども2%超上昇し、ダウ平均を押し上げた。S&P500も1.13%高と反発し、2日ぶりに取引時間中と終値の最高値を更新。ハイテク株主体のナスダック総合も0.98%高と反発し、終値の最高値を更新した。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の19.00ポイントから16.18ポイントに大幅低下した。
業種別ではS&P500の全11セクターが上昇。金融、素材、エネルギーの景気敏感セクターが2%超上昇し、資本財、不動産も1%超上昇した。一方、ディフェンシブ・セクターの公益、ヘルスケア、生活必需品が0.6%未満の上昇にとどまり、グロース株の比率が高い一般消費財、コミュニケーション、ITも1%未満の上昇にとどまった。
週間では、ダウ平均が0.24%高、S&P500が0.40%高、ナスダック総合が0.43%高と、3指数がそろって3週続伸。年初来では、ダウ平均が13.93%高、S&P500が16.33%高、ナスダック総合が14.07%高となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 34457.51 34893.72 34457.51 34870.16 448.23 1.30
S&P500 4329.38 4371.60 4329.38 4369.55 48.73 1.13
NASDAQ 14578.43 14710.20 14552.26 14701.92 142.13 0.98
CME225先物 27720.00 28555.00 27390.00 28535.00 325.00 1.15
FT100 7121.88 7121.88 7121.88 7121.88 91.22 1.29
DAX 15497.93 15687.93 15479.44 15687.93 267.29 1.73
為替(ドル/円) 109.75 110.25 109.75 110.12 0.37 0.33
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。