16日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ、軟調な展開か。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、持ち高を調整する売りが重荷になりそうだ。今回のFOMCで米連邦準備理事会(FRB)は量的金融緩和の縮小(テーパリング)について議論するとみられる。今後の金融政策を探る上で、パウエルFRB議長が会合後の会見でどのようにテーパリングに言及するか、市場の関心が高い。また、中国の国家統計局が午後に5月の主要経済指標を発表するとあって、様子見ムードが強いと予想する。
もっとも、下値を売り込む動きは限定的となろう。ハンセン指数は5月24日以来ほぼ3週間ぶりの安値圏にあるだけに、値ごろ感に注目した買いが相場を下支えする展開がありそうだ。米原油先物相場の反発は関連銘柄の買い材料となるだろう。
15日の米株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって下落。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国ハイテク株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、中国本土系銀行株の中国建設銀行(
00939)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)などが香港終値を下回った。半面、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が上回って引けた。