連休明け15日の香港市場は上値の重い展開か。中国本土であす16日に小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など5月の主要経済指標が発表されるほか、16日まで米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。米国の量的金融緩和の縮小(テーパリング)が市場の焦点となるなか、結果を見極めたい投資家は積極的な買いを控える可能性がある。
米中対立のさらなる激化に対する警戒感も重荷になりそうだ。主要7カ国首脳会議(G7サミット)は共同声明で、台湾海峡や新疆ウイグル自治区の人権問題などを明記。それに対して中国は「内政の干渉だ」と強く反発している。また、14日に開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でも、中国を「体制上の挑戦」とみなす共同声明をまとめた。
14日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)、テンセント(
00700)が香港終値を上回った半面、中国建設銀行(
00939)が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約25ポイント上回って寄り付くことになる。