バイデン米大統領は、中国軍との関係が深い企業への投資を禁じる大統領令を週内にも改定するもようだ。トランプ前政権が導入した同措置を巡っては、取り消しを求める訴訟が起こされたほか、適用対象となる子会社の範囲が不明確なため投資家を混乱させている。消息筋によると、バイデン氏が改定した大統領令の下、中国の国防・監視技術分野との関係を理由に経済的制裁の対象となり得る企業のリストは米財務省が作成する。現行制度では、米議会の委託を受けた米国防総省の報告書に基づいて金融制裁と対象企業が決まる。香港経済紙『信報』が3日、外電を引用する形で伝えた。

　バイデン氏は今週末までに改定した大統領令に署名する見通し。改定によりブラックリスト入りの基準が変わり、国防・監視技術分野で営業する法人が収載対象に含まれるようになる。トランプ氏の大統領令は、中国人民解放軍が保有、支配、または連携している企業が対象だった。

　消息筋によると、バイデン政権はすでにリストに記載されている法人の大半を引き続きリストにとどめる方針で、大統領令の改定に応じて米財務省が対象を追加するという。収載手続きのなかで、米財務省が米国務省と米国防総省の意見を求める可能性がある。ホワイトハウスや財務省の報道官はコメントを控えている。