12日の香港市場は買い戻し優勢か。ハンセン指数は前日まで3営業日続落し、3月25日以来、約1カ月半ぶりの安値を付けた後とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻す動きが広がりそうだ。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は11日、成約ベースで49億HKドル超の買い越しとなっており、テンセント(
00700)や小米集団(
01810)、美団(
03690)などを中心に資金が流入しており、この流れが続けば、相場の押し上げ材料となりそうだ。
11日のNY株式相場は続落。ダウ平均は473米ドル安と大幅続落した一方、ハイテク株主体のナスダック総合は一時2.20%安まで下落したが、0.09%安とほぼ変わらずで終了した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセントやアリババ集団(
09988)、AIAグループ(
01299)などが香港終値を上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を100ポイント超上回って寄り付くことになる。
ただ、市場では今晩発表される米国の物価統計に注目が集まっており、結果を見極めようと様子見ムードが広がる可能性もある。また、インターネット・プラットフォーム大手に対する中国当局の監督強化の動きも引き続き警戒されており、相場の重しとなりそうだ。