11日の香港市場は続落か。中国当局による監督強化の懸念や米ナスダック総合指数の下落を背景にハイテク株売りの圧力が高まりそうだ。前日は生活サイト運営の美団(
03690)が急落してハンセン指数を押し下げた。同社の王興最高経営責任者(CEO)が唐詩「焚書坑」をソーシャルメディアに投稿し、当局が進める独占行為取り締まりへの不服表明との受け止め方が市場で広がった。
もっとも、10日のハンセン指数終値は下値支持線として意識される100日移動平均(10日大引け時点で28650.90ポイント)を割り込んだだけに、割安感がある銘柄が買われて相場を下支えする展開がありそうだ。
一方、米国では金利の先高観を背景に主力ハイテク株に利益確定売りが強まった。長期金利の指標となる米10年債利回りは1.60%と前日比0.02%上昇した。10日のNY株式相場はダウ平均が小幅ながら6営業日ぶりに反落。ハイテク株主体のナスダック総合は3日ぶりに大幅反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)が香港終値を下回った半面、英金融大手HSBC(
00005)が上回って終えた。