28日の香港市場は方向感に乏しい相場か。米連邦公開市場委員会（FOMC）の結果発表などの重要なイベントを控え、模様眺めの雰囲気が強まると予想する。パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長がきょう（香港時間）、FOMC後の記者会見を行うほか、バイデン米大統領も議会で就任後初の施政方針演説に臨む。米国の経済対策や金融政策を見極めたい投資家が積極的な買いを見送り、指数が狭いレンジでもみ合う展開となりそうだ。

　ただ、決算発表や業績見通しを手掛かりに個別銘柄を物色する動きは引き続き活発だろう。きょうはハンセン指数構成銘柄のシノペック（00386）、香港証券取引所（00388）、中国海外発展（00688）、中国建設銀行（00939）、中国人寿保険（02628）が2021年1−3月期決算を発表する。

　27日のNY株式相場は、ダウ平均が3.36米ドル高とほぼ横ばい。ハイテク株主体のナスダック総合は3日ぶりに反落した。同日の香港株の米国預託証券（ADR）は、国際金融銘柄のHSBC（00005）とAIAグループ（01299）、中国ネット通販大手のアリババ集団（09988）が香港終値を上回った半面、きょう四半期業績を発表する香港証券取引所と中国建設銀行はともに下回って終えた。