週明け19日の香港市場は続伸して始まるか。前週末の米株高を受け、投資家が運用リスクを取りやすくなるだろう。新型コロナウイルスのワクチン接種が進めば、主要国の経済活動が正常化に向かうとの期待から買いが入りそうだ。決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別銘柄の物色が引き続き活発となるだろう。また、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)がきょう、香港証券取引所メインボードにセカンダリー上場する。
ただ、ハンセン指数はほぼ1週間ぶりの高値圏にあるだけに、利益確定売りが出やすい。50日移動平均(16日大引け時点で29196.80)が上値のめどとして意識され、指数が伸び悩む展開がありそうだ。市場でくすぶる米国と中国の関係悪化への懸念も重荷となる可能性がある。日米首脳会談の共同声明が台湾問題に言及したことについて、中国の在米国大使館の報道官は17日、「強く不満を表明し、断固として反対する」とのコメントを発表した。
16日のNY株式相場は、ダウ平均が3日続伸して史上最高値を更新し、ハイテク株主体のナスダック総合も小幅に続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、保険大手の中国平安保険(
02318)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が香港終値を上回った半面、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、不動産株の華潤置地(
01109)、本土系銀行株の交通銀行(
03328)が下回って引けた。