16日の香港市場は前日の米株式相場が上昇した流れを引き継ぎ、買いが先行か。米国で15日、3月小売売上高が市場予想以上に増加するなど良好な景気指標が発表されたものの、長期金利は低下したことで、運用リスクを取りやすくなるだろう。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むなか、米経済への楽観的な見方が広がると予想する。ハイテク株や好業績の銘柄が物色されそうだ。
ただ、欧州を中心に広がる新型コロナ変異株への警戒感は強い。ハンセン指数が心理的節目の29000ポイントに迫る水準で伸び悩む展開がありそうだ。中国の2021年1−3月期国内総生産(GDP)の発表をきょう午前に控え、結果を見極めたい投資家が積極的な売買を見送る可能性がある。
15日のNY株式相場は、ダウ平均が続伸して34000米ドル初めて突破した。ハイテク株主体のナスダック総合は反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。保険株の中国平安保険(
02318)や香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)、医薬品株の石薬集団(
01093)が香港終値を上回った半面、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)、英金融大手HSBC(
00005)が下回って引けた。