週明け12日の香港市場は反発して始まるか。前週末の米株式相場は、新型コロナウイルスのワクチンが普及するにつれて経済活動が正常化するとの期待から上昇し、投資家が運用リスクを取りやすくなった。注目された米国の3月生産者物価指数(PPI)は前年同月比4.2%上昇と過去9年間で最大の伸びを記録したが、長期金利の指標となる米10年債利回りが比較的小幅な上昇にとどまったことで、買い安心感につながりそうだ。
ただ、9日発表の中国の3月物価指標が市場予想より高い伸びだったこともあって、市場では中国当局による金融や不動産市場の引き締めへの警戒感がくすぶっている。ハンセン指数が心理的節目の29000ポイントに近い水準で伸び悩む展開がありそうだ。
9日のNY株式相場は、ダウ平均が3日続伸して4日ぶりに史上最高値を更新。ハイテク株主体のナスダック総合も続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が香港終値を上回った半面、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)、香港不動産株の長江実業集団(
01113)、医薬品株の石薬集団(
01093)が下回って終えた。