大和証券キャピタル・マーケッツは最新リポートで、中国のネット通販最大手、アリババ集団(
09988)の投資判断を「買い」に据え置く一方、向こう12カ月の目標株価を325HKドルから300HKドルに引き下げた。電子商取引(EC)の予想PERを26倍から23倍に下方修正したことを織り込んだ。『AAストックス』が8日伝えた。
アリババ集団の21年1−3月期売上高は1760億6300万元(前年同期比54%増、前四半期比20%減)と予想。うちECは1490億5300万元(同59%増、24%減)、クラウド事業が179億9000万元(47%増、12%増)、デジタルメディア・娯楽は67億3200万元(13%増、17%減)で、粗利益率は37%(前年同期比0.42ポイント上昇)を見込む。非GAAPベースの純利益は279億4200万元(前年同期比25%増、前四半期比53%減)と予想している。
また、21年1−3月期は商品取引額(GMV)の伸びが回復する一方、粗利益率に依然として下押し圧力が掛かるとの見方を示した。このほか、アリババ集団が共同購入事業に少なくとも200億元投資するとみて、マイナス材料として市場に注目されると指摘。投資が比較的高い水準になるとの見通しなどをふまえ、22年3月期の予想EPSを13%引き下げた。
アリババ集団の株価は日本時間午後3時55分現在、前日比0.81%高の223.80HKドルで推移している。